ストラテジーとは、私たちが何かを感じたり、考えたり、行動したりするときの「内部処理の順序」のことです。たとえば「やる気が出る」「不安になる」といった反応も、実は頭の中で起きている一定のパターンの結果なのです。
もう少し詳しく言うと、人は表象システム(見る・聞く・感じるなどの感覚の使い方)を、ある順番で組み合わせて反応をつくっています。たとえば「まず頭の中で映像が浮かび(視覚)→それについて自分に話しかけ(聴覚)→そのあとに気持ちが動く(身体感覚)」というように、順序があるのです。この順序のことを、ストラテジーと呼びます。
さらに細かく見ていくと、その映像がどれくらい明るいか、声がどんな速さで聞こえるかといった、もっと小さな要素であるサブモダリティも関わっています。つまり、私たちの行動はすべて、この「表象システムの順序」と「その質」によって、コントロールされているといえます。
ストラテジーを組み立てるときの4つのポイント
ストラテジーを理解したり、より良いものに組み立て直したりするときは、次の4つを意識すると整理しやすくなります。
- 1. シーケンス(順序)に注目する:何が最初に起きて、次に何が起きるのか、という流れを丁寧に追います。
- 2. すべての表象システムが含まれているか確認する:視覚・聴覚・身体感覚など、できるだけ多くの感覚が含まれているほど、効果的なストラテジーになります。
- 3. サブモダリティの質を見る:同じ「映像が見える」でも、明るいか暗いか、大きいか小さいかによって、感じ方が大きく変わります。
- 4. 最初のトリガー(スタートポイント)を特定する:その反応の連鎖が、そもそも何から始まっているのかを見つけます。
ストラテジーを知るための質問
誰かのストラテジー(あるいは自分自身のストラテジー)を知りたいときは、こんな質問が役立ちます。
- どのようにして、それが分かりますか?
- 何が、それをあなたに知らせてくれますか?
- そのとき、頭の中で何が起こっていますか?
たとえば「子どもにイライラしてしまう」という場面があったとき、「イライラする直前に、頭の中で何が起きているか」を質問で掘り下げていくと、「子どもの声のトーンを聞いた瞬間に、過去の似た場面の映像が浮かんで、それからイライラが始まっている」というように、自分なりのストラテジー(パターン)が見えてくることがあります。パターンが見えると、どこを変えればいいのかも分かりやすくなります。
ストラテジーを表す記号

ストラテジーを示すときは、2~3文字で流れを示します。
例1:ある人がボールを投げた姿を見た(V-e)
例2:ある人がボールを投げている姿を見たことを思い出している(V-i-r)




