ステイトとは、その時の精神的、身体的な状態・コンディションのことを表します。たとえば、緊張している、リラックスしている、眠い、集中している、といった状態のことです。
ミルトンモデルやアンカリングを駆使して相手を誘導する上では、自分自身も相手が望むそのステイトになり、ペーシング(相手の状態に合わせること)をする必要があります。相手がリラックスをしたいと考えているにもかかわらず、こちらが緊張していれば、相手はなかなかリラックス状態にはなれません。見落とされがちですが、このステイトをコントロールしていくことは、NLPのスキルの中でも、最も重要なもののひとつです。
また、ただ単純にモノマネをする、あるいは怒っている動作をするだけ、ということではなく、外面的にも内面的にも、その状態になることが重要です。顔で笑って、心で泣いていては、なかなかラポール(相手との信頼関係)を築くことは難しいでしょう。
ステイトは、感情だけを指すものではありません。たとえば「犬のステイト」「オバマ大統領のステイト」「桜のステイト」のように、ある人や物が持つ雰囲気や佇まいそのものを指して使われることもあります。桜であれば、華やかでありながら、どこか儚さを感じさせる、あの独特の佇まい全体が「ステイト」というわけです。
家庭でも使える、ステイトという視点
たとえば、子どもを叱るときに、自分自身が苛立った状態のままだと、言葉だけ「落ち着いて話そう」と言っても、子どもにはそのステイトがそのまま伝わってしまいます。逆に、自分が落ち着いたステイトでいることができれば、それが子どもにも伝わりやすくなります。ステイトは、言葉以上に大きな影響力を持っているのです。
ワークで体感してみる
ステイトについては、実際に体を動かしながら体感すると、理解が深まります。研修やセミナーなど、グループで取り組む場面があれば、以下のようなワークを試してみるのもおすすめです。
【ワーク】ステイトの不一致
・AさんとBさんを決めます。Aさんは、まず話の内容を決めるカード(①)を引きます。次に、どのステイトで話すかを決めるカード(②)を引きます。
・Aさんは、①に関する話を、②のステイトで行ってみてください。
・交代して、感想をシェアしましょう。
【ワーク】ステイトチェンジでディスカッション
・グループで、感情のステイトと役割のステイトを、できるだけたくさん作ってみましょう。
【ワーク】キャリブレーション
・Aさんを決め、ステイトが書かれた紙を引きます。
・Aさんは、そのステイトになりますが、体はできるだけ動かさないようにします。
・周りの人は、Aさんをキャリブレーションして、Aさんのステイトを当てます。
・交代して、感想をシェアしましょう。





