仕事に戻ってから、落ち込む妻を励まし続けることに疲れてしまいました
最近、妻との関わり方に悩んでいます。
うちには、まだ小さな子どもがいます。妻は几帳面で、「ちゃんとやらなきゃ」という気持ちがとても強い人です。もともと気持ちが沈みやすいところがあり、つらくなると涙が出てしまうことがありました。子どもが生まれてからは、その波がさらに大きくなったように感じます。衛生面や食事の進め方など、お世話のちょっとしたことで「自分のやり方が悪かったんじゃないか」と気にしては、落ち込んで泣いてしまいます。私も休みを取って一緒に育児をしてきて、できることは二人でやっているつもりです。
そのたびに「大丈夫、よくやってるよ」と励ましてきました。でも、私の支え方が足りないのかもしれません。仕事に戻ってからは私も余裕がなくなり、正直疲れてしまって、そっけない返事しかできない日が増えています。
これから子どもの成長に合わせて、考えることはもっと増えていくと思います。この先やっていけるのか、自信がなくなってきました。
「明るくいなきゃ」を一度手放すと、溺れた状態から浮上できる
結婚して、家族を作って、子どもがいて。明るく楽しい家族を作ろうと思って、基本的にはみんな結婚して家族を持ったんだと思います。正直なところ、それがどれぐらい大変なのかを本当に理解したうえで結婚して、子どもを授かった人なんて、ほとんどいないと思います。
楽しく、仕事も育児も夫婦関係もできたらハッピー。そう思うのは当然なんですけれども、私の主張としては、「必ずしも元気で明るくなきゃいけない」という思い込みを捨てる、ということです。元気で明るくなきゃいけないものでもないですよね。
子どもが泣いていたら、「泣くな」とか「泣いちゃダメ」って言っている親をよく見かけるんですけれども、よく考えてみてください。別に泣いてもいいですよね。暗くなっている時間があってもいいと思います。
「そんなこと言ったって、笑って明るく楽しくしている方がいいに決まってるじゃないか」と思うかもしれません。当然、笑ったり明るくしたりして、何も悩まずにいられる方がいいかもしれません。そんなことはわかっています。ですが、今溺れている状態から一旦出るには、一旦その考えを捨てなきゃいけないということです。
特に奥様は、「ちゃんとやらなきゃ」という気持ちがとても強い方だとのこと。「ちゃんとした母親でいなきゃ」というルールが厳しいほど、お世話のひとつひとつが「できていない証拠」に見えてしまうんだと思います。
明るくいなきゃいけない。しっかりしなきゃいけない。完璧な母親で、親でいなきゃいけない。そう思えば思うほど辛くなるんだったら、一回「そうじゃなくてもいい」と思う。「どっちでもいいわ」「どうでもいいわ」と言えたことで、浮上することができます。
なので、すべてを投げ捨てて諦めるんじゃなくて、一旦全部上げてください。「こういう母親でいないといけない」と思っていたのは、本当にそうなんだろうか。「こういうことをやっちゃいけない」と思っていたのは、本当にそうなのか。溺れているんだから、一旦上がって、深呼吸して考えてみてください。今のままだと、窒息してしまうばかりです。
これは、ご相談者さん自身にも言えることです。「いつも大丈夫だよと励まさなきゃ」「しっかり支えなきゃ」と思っていませんか。奥様が泣いたときは、励ますより先に「泣いてもいいよ」と一言かけてみてください。
そして、ご夫婦だけで抱え込まないことも大切です。産後の落ち込みや強い不安は、決して珍しいことではありません。かかりつけの産婦人科や地域の保健師さん、心療内科など、専門の窓口に一度相談してみてください。それは力不足でも、負けでもありません。
「大丈夫だよ」が届かないのは、ネガティブ依存の位置の取り合いになっているから
ここからは、人間関係マトリクスのお話です。人間関係マトリクスは、人との関わり方を「依存(誰かに頼る)↔ 自立(自分で立つ)」と「ポジティブ ↔ ネガティブ」の2つの軸で、4つの位置に分けて見る考え方です。たとえばネガティブ依存は、「私はダメだ、どうしよう」と落ち込んで、周りに支えてもらう位置。ポジティブ自立は、「大丈夫、何とかなる」と自分で立って、周りを支える位置です。
奥様は今、かなり深めのネガティブ依存にはまっているんだと思います。そして、旦那さんの「大丈夫だよ」という声かけが、ポジティブ自立の一番わかりやすいサインになります。「何とかなる」とか「まあいいじゃないか」みたいなのが、ポジティブ自立のサインです。
ですが、ポジティブ自立でいるのにもエネルギーが要りますので、今はネガティブ依存の位置の取り合いになっているんだと思います。ご相談者さんの「そっけない返事しかできなくなった」は、まさに旦那さん自身もエネルギーが切れて、ネガティブ依存の側に引っ張られてきているサインです。このまま放っておくと、どちらかが突然すべてを投げ出してしまったり、二人そろって沈んでいく取り合いが長く続いてしまったりすることもあります。
なので、今一旦やるべきことは、自分の感情をしっかり見るということです。今は感情の渦に巻き込まれて、周りが全然見えなくなっています。ぐるぐるぐるぐる回っています。今自分がどんな状態で、どこにいて、何をしようとしていて、何を感じているかが、全然わからない状態です。
一旦止まってみて、自分の感情がどういった状態なのかを見つめる時間を、一緒に取ってあげてください。そのときに旦那さんは、整理をしようとしたり、解決策を出そうとしたりせずに、ただ淡々とお話を聞いてあげる。答えは出なくてもいいし、相手の頭の中が混乱していて、言っていることが支離滅裂で、論理的に何を言っているかわからなくても構いません。とにかく、自分が今相手の状態になったらどんな気持ちだろう、ということを想像してみるのがお勧めです。
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まとめ:「泣いてもいい」と許すところから、二人で浮上していく
「元気で明るくなきゃいけない」「完璧な母親でいなきゃいけない」という思い込みは、苦しさを強めてしまいます。一旦その考えを手放して、「本当にそうなのか」と深呼吸して見直すことが、溺れた状態から浮上する第一歩です。それは励ます側の旦那さんにとっても同じで、ご夫婦だけで抱え込まず、専門の窓口を頼ることも大切です。
人間関係マトリクスで見ると、今はネガティブ依存の位置の取り合いになっているのかもしれません。解決策を出そうとせず、ただ淡々と話を聞き、相手の気持ちを想像してみる。そこから、少しずつ流れが変わっていくと思います。
愛する人と生きていくーーその決断に勇気を

