ネステッド・ループ
リチャード・バンドラー博士は、情報やリソースを素早く無意識にインストールする方法を探求し続ける中で、マルチレベルのコミュニケーションの中でも、非常にパワフルなテクニックとして、このネステッド・ループを多用しています。
ネステッド・ループ(Nested Loops)の意味は、層の単のように何層にもループするという意味で使います。
簡単に言うと、話を途中で中断して、他の話に飛び、またその話を中断して他の話に飛ぶというように、頭を意識をオーバーフローさせながら、必要なメッセージや情報やリソースを入れ、話をクローズしていくというものです。そこで、話のネストループにもなるときもありますが、バンドラー博士は、何十ものループを1つのコースの中で展開しています。
ループを使うことで、深くそして変性意識状態へと誘導され、そのループの中で伝えるメッセージや技法は、直接的に受け取られ、意識の中にインストールされていきます。このプロセス自体は記憶に残らないことも多く、気づかないうちに心と体に変化をもたらすことがあります。
ネステッド・ループは、シンプルにも複雑にもできます。また、セミナー、コーチング、ワン・オン・ワンセッション、ビジネスのプレゼンテーション、子どもたちへの教育など、どさまざまな場面で、有効に生かすことができます。
このパワフルな手法を、あなたのスクリプトやプレゼンを学び始める際には、計画的に準備を進めて、またリハーサルを重ね、あなたがすでに身についている他のスキルと同じように実践し続ければ続けるほど、そのプロセスが簡易なものとなっています。
ネステッド・ループの原理は、以下のようなものです。
- マインドの受け取る情報についての納得したい衝動
- 無意識の何かしらの未完のエンソウチを追跡する能力
- 未完了の業務やループの終わりを探す必要性
ループを閉じたり開けたりすることは、ストーリー・テリングの真髄といえます。子どもから大人まで、自然に未解決の物語に好奇心を持ち、夢中になります。
あなたは、聴き手を楽しませながら、エデュテイナーとして効果的に伝えていけるのです。
※エデュテイナー (edutainer) は、education (教育) + entertainer (エンターテイナー) を合わせたバンドラー博士の造語です。
ネステッド・ループのポイント
- まず最初は、聴き手の注意を引き付けて、簡単に結末を言うことを避けること。なぜなら、「それ知ってるよ。」、「ああ、そのことか。」などと思った瞬間、聴き手にそれ以上の情報は、受け入れなくなり、マインドがシャットダウンしてしまうから。
- ネステッド・ループは、また聴き手を魅了した状態に繋げ、チェイニングすることも可能である。異なった感情的な反応をそれぞれのステージで引き出すことで、あなたに対する応じ方、相手をリードできる。
- 情報、もしくはプロセスのインストラクションは、ループの中に埋め込まれ、それによって、それぞれのループが閉じる際に、情報が聞き手の無意識の中へと深く入り込み、行われた実際の「インストール」については記憶に残らないことが多い。
基本的な手順
- スタート
ストーリー①をスタート、中断。
ストーリー②をスタート、中断。
ストーリー③をスタート、中断。何かメッセージなど伝えたいことを入れる。 - クローズ
ストーリー③をクローズ。
ストーリー②をクローズ。
ストーリー①をクローズ。