マッチング&ペーシング
マッチング&ペーシングとは、ラポールを築くために必要なプロセスの一つです。人は、自分と似た性質を持つ人に好意を持つ傾向があります。キャリブレーションによって得た情報を基に、相手の様々な要素に寄り添っていくことを目的としています。
状況に応じて相手に合わせられる要素は無限にありますが、下記に一例を挙げていますので参考にしてください。
マッチング
・全身のマッチング
相手の姿勢に近づけるように調整します。
・体の一部のマッチング
生理的反応あるいは癖など体を動かすあらゆる能力にペーシングします。
(例:腕を組む、瞬きなど)
・半身のマッチング
相手の上半身、あるいは下半身の一部にマッチングさせます。
・頭部/肩部の角度パターン及びその属性
頭や肩、それに伴うポーズにマッチングさせます。
・声の質(アナログ)
声の調子・テンポ・ボリューム・音質・抑揚・パターンの変化に合わせます。
・言語
話を聞くこと、そして相手が使っている表象システムの言葉に合わせます。
・表情
相手の顔の使い方を観察します。例えば、唇をすぼめる、眉を上げるなど。
・ジェスチャー
敬意を持って自然に相手の身振りにマッチングさせます。
・繰り返されるフレーズ
相手が繰り返すフレーズを聞き、利用します。
・呼吸
相手の呼吸パターンに合わせるように自分の呼吸を調整します。
・間接的マッチング(クロスオーバー・ミラーリング)
行動のある一つの様相にマッチングさせる。例えば、声のテンポを相手の呼吸に合わせる、相手の瞬きに指の動きやうなずきでペーシングするなど。
ペーシング
ペーシングとは、相手とラポールを築くために相手の話し方や状態、呼吸などのペースを合わせることです。相手とペーシングを行っていくと、聞き手と話し手の中に一体感が生まれてきて、話し手は安心して話をすることができるようになります。それによって、相手とのラポールを築くことができます。
【ワーク】バックトラック・オウム返し
・Aさんは、最近の楽しかった話、伝えたい話をする。
・Bさんは、初めは、無反応で聞く。その後、オウム返しを駆使しながら、聞く。
・交代する。
・感想をシェアする。
※4種類のオウム返しがある。
「東京に遊びに行って楽しかった」と言った人に対して・・・
①事実の反復 ②感情の反復 ③要点の反復 ④キーワードの反復
【ワーク】呼吸のミラーリング
・Aさんは、何も意識せずに、ただ呼吸をし、その呼吸と手の動きを合わせ続ける。
・Bさんは、Aさんの呼吸と手の動きを合わせにいく。
・落ち着いてきたら、Bさんは、適当なタイミングで、わざと呼吸と手のタイミングをずらす。
・交代する。
・感想をシェアする。
【ワーク】ミラーリング・Aさんは、最近の楽しかった話、伝えたい話をする。
・Bさんは、初めは、相手と全く同じ動きをする。その後にミラーリングを駆使しながら、聞く。
・交代する。
・感想をシェアする。
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