妻の「感染対策モード」が止まらない——不安とどう向き合えばいい?

目次

ご相談内容

子どもの運動会を控えているのですが、妻の「感染対策モード」が少し行き過ぎている気がしています。

■状況

妻:パート勤務(12時まで)
長男:小1(普段は学童)
次男:年中(16:30まで保育園)
保育園ではインフルエンザが流行中

妻は「家族全員で体調を守る」ことに強い意識を持っており、運動会までは長男の学童を休ませて自宅待機、次男の保育園もできるだけ休ませたいとの方針です。

さらに、「保育園に行かせる日も長男を連れて行きたくないから、あなたも在宅勤務にしてほしい」と言われています。
(私は出社前提で会議や業務調整を組んでおり、在宅への切り替えには相当な負担があります)

■感じていること

「風邪を引かないように気をつける」程度ならまだ理解できますが、妻は“あらゆるリスクをゼロにしよう”とする傾向が強く、自分が正しいと思う対策を家族にも徹底させようとします。

先週末も「人混み禁止」と言われ、楽しみにしていたサッカー観戦を諦めました。
そして、もし長男が運動会当日に風邪を引いたら、間違いなく私が責められるだろうなという未来が見えています。

妻の「不安ドリブン」な思考は理解しているつもりですが、それに合わせ続ける自分の心とスケジュールの負担が、正直しんどくなってきています。

にったんの回答

あー、これはすごく分かりますね。うちの妻はここまで神経質ではないですが、友人の奥さんがまさにこんな感じでした。万が一、万が一…と気にしすぎて、まるで重い鎧を背負って動けなくなるような状態です。

子どもを通わせる保育園や住む家まで電波を気にして、測定器を買ってあちこち測りまくっていたそうです。そして、ニュースにあるようにトイレットペーパーやティッシュを買い占めたりもしていました。さすがにそこまで行くとモラルの問題かなと思います。

ここで大切なのは「正しく恐れる」ということだと思います。死にたくないからといって家に引きこもっていても、何も楽しいことはありません。やりたいことに対して、起こりそうなリスクとその対策をある程度取れば十分だと思いますし、「怒ったらどうするか」を考えておけばいいと思います。

それよりも、自分が得られるメリットを考える方が、人生はきっと楽しくなります。不安なことが起こったらどうしよう…というループは止まりませんから。延々と考え続ける人生になってしまいます。

よく「不安」と「心配」の違いが挙げられます。不安は“何が怖いのか”が明確でない状態。心配は“対象が明確”な状態です。心配の段階までいけたら、それは一歩前進だと思います。

NLP的補足

NLP的に言うと、これは「よくまとめられたゴール」の肯定的という部分に関係しています。

クライアントさんでもよくあるのが、否定文でゴールを立ててしまうケースです。例えば「貧乏になりたくない」「人に雇われたくない」など。

これは一見具体的なようで、実は脳には「なりたくない状態」しかイメージされません。脳は具体的なイメージができないと、それに必要な情報を集められないのです。

ですから、否定文を肯定文に言い換えることが大切です。たとえば「貧乏になりたくない」は「食べ物に関して好きなようにお金を使って暮らしたい」、「雇われたくない」は「チームメンバーと仲良く仕事をしたい」と言い換える。

奥様の「不安ドリブン」も、「不安になりたくない」ではなく「家族みんなが元気に過ごしたい」という肯定的な言葉に変えてあげるだけで、少しずつ思考が変わるかもしれません。

まとめ

妻の不安に寄り添いながらも、「正しく恐れる」バランス感覚を持つことが大切です。不安は敵ではなく、方向づけのヒントでもあります。家族で安心と楽しさの両方を守っていけたらいいですね。

愛する人と生きていくーーその決断に勇気を。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

にったんのアバター にったん 米国NLP™協会認定NLP™トレーナー

米国NLP™協会認定NLP™トレーナー。
米国創始者から直接学び、日本国内外でNLPを実践・指導。
マネジメントゲーム(MG研修)において10年以上の実績を持ち、
延べ1,000人以上の経営者・ビジネスリーダーを育成。

また、国内最大級のパパコミュニティ「パパ育コミュ」の理事として、
育児・パートナーシップ支援にも積極的に取り組み、
朝日新聞・フジテレビ「ノンストップ!」等のメディアにも出演。

心理学・経営・家庭支援の三領域を横断し、
個人と組織の成長を支援する専門家。

コメント

コメントする

目次