ご相談内容
一歳の娘にご飯を食べさせる際に、お茶碗をひっくり返したり、コップをひっくり返したりして、ちゃんとご飯を食べてもらえないのですが、参考になる対処法、助言頂けると助かります。
茶碗を取り上げるとギャン泣きします。食べさせる際に娘が持つ用のスプーンを与えてますが、すぐ飽きるみたいです。
にったんの回答
これは本当に、誰しもが経験することだと思います。いちばん腹が立つというか、自分が持っている思い込みや価値観から大きく外れていて、それを抑えるのに苦労する事象ですよね。
もう何十年も生きてきて、「怒ったからといって食器をひっくり返すなんてありえない」という思い込みが、かなり強くある中で、それを平気でぶち破ってくる存在です。自分の価値観に合わせるのに、相当なエネルギーがいると思います。
『坂の途中の家』という小説の中でも、主人公のママが、食べ物を床に落とす娘にブチ切れてしまうシーンがあります。周りから「大丈夫?」と心配される描写がありますが、実際、殴ったり叫んだりしなくても、そうしてしまいたくなる衝動に駆られることは、誰にでもありますよね。
現実的には、もう淡々と片付ける、ということになってきますし、考え方としては「どうせ盛大に散らかされるんだ」というマインドを、先に持っておくのがいいと思います。
出された食事をきれいに食べきることに期待するのではなく、そもそも「机も床も服も、べちゃべちゃになるに決まっている」と考える。最低のスタートラインから始めれば、しんどさをマイナス100と想定していて、マイナス50だったら「半分は大丈夫だった」と感じられます。
一方で、100点を期待してそこから引き算すると、マイナス50点になった時の落差は150点分のしんどさになります。この気持ちの差は、意外と大きいと思います。
もちろん、食べる量を少なくするとか、順番を工夫する、といった現実的な工夫もあります。ただ、子どもにとって一度役に立った戦術が、次も通用するとは限りません。
こぼすからと少なめにしたら、「もっと入れて」と言って、結局あまり食べずに机の下に全部落とす、なんてこともあります。大人のように「これが正解」というパターンを見つけて、それを繰り返す、というのは、まだ潜在意識が固まりきっていない小さな子には起こりにくいんですよね。
だからこそ、物理的で現実的な工夫も大事ですし、それ以上に「どう捉えるか」という心の持ち方も、かなり大きいんじゃないかと思います。
NLP的補足
NLP的に補足すると、「ビリーフ(思い込み)」が関わっているんじゃないかと推測できます。
人間の脳は、かなり燃費が悪いです。うまくいったパターンや、何度もやってきた行動は、無意識に考えずに行えるほうが、生存率が高くなります。そのため、そうした機能を持っていると考えられます。
もし毎回、何かを見るたびに「これは何だろう?」と考えていたら、獲物を取りに行ったり、生活することができませんよね。信号を見るたびに「赤の意味は何だろう」「青の意味は何だろう」と考え、車を見るたびに「危ない」と毎回判断していたら、日常生活は成り立ちません。
これが、自分の思い通りに働くビリーフなら問題ないのですが、実際には役に立たないビリーフや、誰かと共同作業をする中で、他者のビリーフとぶつかることがあります。
例えば、「子どもはしっかりしつけなければいけない」というビリーフを持つママと、「自由に育ててあげればいい」というビリーフを持つパパ。この2人で1人の子どもを育てると、ビリーフがぶつかります。
だからこそ、お互いのビリーフを尊重し合う、という新しいビリーフを作っていく必要があります。ただ、小さい頃から培ってきたビリーフを崩すのは、なかなか難しいですよね。
イライラしたり、感情が大きく動いた時は、実は「自分のビリーフに気づけるサイン」でもあります。そんな時こそ、少し自分に問いかけてみてください。
「自分は、どんな思い込みを持っているんだろうか」と。
締め:愛する人と生きていくーーその決断に勇気を





