
ご相談内容
妻に「お金で苦労はさせていないよね?」という趣旨のことを言ってしまいました。
妻は平日ほぼワンオペで育児をしています。ちょうどその頃、子どもの生活リズムが変わって、妻のストレスが重なっていたようでした。私もタイミング悪く体調を崩してしまい、数日間は育児をほとんど手伝えない状態でした。
そんな状況の中、些細なことがきっかけで喧嘩になりました。妻が「この時期、どれだけ大変だったか分かる?」と言ったとき、つい「その分、経済的にはちゃんと支えているよね」という言葉が出てしまったんです。
言うべきではなかったと思っています。謝りもしました。ただ正直なところ、「自分が稼いでいるから今の生活が成り立っている」という気持ちが、まったくないわけでもなくて……。謝った後も妻はまだ引きずっているようで、どうすればいいか悩んでいます。
にったんの回答:役割は違っても、チームに偉い人はいない
さすがに自分は一家の大黒柱というわけじゃないんですけど、なんとなく気持ちはわからないでもないですね。ほんとにあるあるだと思います。育児をしていると、「自分って何者なんだろう」と感じる人が、きっと少なくないと思います。
公園で1日何時間も子どもの世話をして、夜に帰って寝るとき、「今日は一体自分は何を成したんだろう」と思うことが、私には結構ありました。かといって、子どもがいない時間に何かやりたいことをやれるかというと、そうでもない。休憩するのが精一杯で、自己分析をするような余裕もなく。独身時代や学生時代なら、友達と飲みに行ったり、自分探しの旅に出たりもできたかもしれません。
で、私が思うのは、結婚して育児をし始めたら、家族単位で進む方向性や価値観を「揃える」というよりも「すり合わせていく」ことが非常に大事だということです。お互いに「こういうことが大切なんだ」と理解しながら進んでいく、ということですね。会社やスポーツチームでも、いつも同じです。
サッカーやバレーボールなどの団体競技で考えると分かりやすいと思います。それぞれ役割が違うだけです。お金を出して一家を支えているのであれば、たとえばスポンサーであったり、監督と言えるかもしれません。家族の場合、指揮を取っているのであればキャプテンと言えるかもしれない。でも、キャプテンはチームそのものではありません。チームの一員として、指示を出すという役割を担っているだけですよね。偉くも何でもない。
そもそも、あなたは奥さんや子どもをコントロールしたいがために結婚したのでしょうか。そういうところも、ぜひ見直していってください。
とはいえ、そういった価値観をシェアするのは、かなり難しいことだと思います。時間もそもそもないですし、エネルギーもそもそもありません。無意識のことなので、それを言語化するのは非常に難しい。どうしても一般論みたいなものが出てきてしまったり、自分の「当たり前」を可視化するのは難しいものです。
それ自体も当たり前のことなので、夫婦で相談して修正し合い続けていくものだと私は思います。子どもがそういった話し合いができるようになれば、その話し合いに参加させて、家族の方向性を定期的に確認・修正・棚卸しをしていくものだと思います。とりあえず、感情のままに話すのではなく、落ち着いた状況で話し合うようにしてください。
NLP的補足:ぶつかっているのは「正しさ」ではなく、ビリーフの違い
これはNLP的に言うと、「ビリーフ」が関わってきています。ビリーフというのは、「Aが起こったら必ずBが起こる」とか、「AにはBという価値がある」というように、本来まったく関係のないものを結びつけて考えてしまうものです。
たとえば、「一家の家計を支えているから、自分には価値があり、支えられるべきだ・感謝されるべきだ」というビリーフが、今回の言葉の背景にあるのではないかと思います。そのビリーフが、あなたの進みたい方向に必要なものであれば、保持していてもいい。でも今の状況を見ると、奥さんの「一緒に家事や育児をするのが素敵な家族だ」というビリーフと、ぶつかっているのではないかと感じます。
ですので、2人で話し合いながらお互いが持っているビリーフを見ていくとともに、どちらの方向に進んでいきたいのかということも、あわせて話し合っていく必要が出てくると思います。
愛する人と生きていくーーその決断に勇気を





