
ご相談内容
子どもが生まれてから、妻がどうしても仕事に戻ろうとしないことに、じわじわとストレスを感じています。
少しでも働くことを勧めると感情的になってしまい、まともに話し合える状態になりません。
住宅ローンは2人の名義で組んでいて、正直なところ家計的な余裕があるとは言えない状況です。家計については数字を示しながら何度か話しているのですが、なかなか伝わっている様子がありません。
妻にはかつて専門職として働いていた経歴があり、働く力がないわけではないと思うのですが、今はまったくその気がないように見えます。専門家への相談も勧めてみましたが、それも難しい状況です。
どのように向き合えばいいのか、正直なところ行き詰まりを感じています。
にったんの回答
「変えようとする」より「聞いてみる」

人を変えるというのは、非常に難しいですよね。自分を変えるのさえ難しいのに、人を変えるとなるともうさらに何十倍も難しいと思います。ただ、日々「どうすれば妻を変えられますか」というような質問は多数寄せられています。それに対して私は、妻の意図を聞くようにしてほしいと思っています。
相談者様の内容ですと、「ダラダラしている」というところを、なんとか変えようとしているような気がします。働かないという態度ですね。その態度というのは出来事であって、それ自体を直接変えることはできません。例えるなら、鏡の中に映っている人を、鏡に手を伸ばして変えようとしても変えられるわけがないですよね。鏡の中の人間を変えるというか、影響を及ぼせるのはそっち側なんです。それが、その人がどういう意図で働かないのかということですよね。
多くの方が、鏡に映っている方ばかりに気を取られて、鏡の中の人間に話しかけているような状態だと思います。
対話とは何か——会話との違い
じゃあ、その意図はどうやって探るのかということですが、それはもう当然、対話するしかないと思います。会話じゃなくて「タイワ」ですね。単に「今日こんなことがあったよ」というだけじゃなくて、相手がどういう気持ちなのか、働くとどうなるのが嫌なのか、今の生活がどれくらい良いと思っているのか、将来にどれくらい不安を感じているのか。そういったところを丁寧に分かち合わないと、きっと就職させてもすぐにやめてしまったりして、結局は余計な遠回りになってしまうと思います。
数字は後から、まず心の整理を
家計の話ももちろん、数字は確認する必要があります。毎月ローンの返済ができなくなれば大変困ります。ただ、そのロジックを見せるのは後かなと思います。数字を突きつけて「このまま働かなかったらこうなる」というふうに恐怖でプッシュしたところで、どこかでこけてしまうだけだと思います。
NLP的補足
ビリーフが「ズレ」を生んでいる

NLP的なお話で言いますと、これはビリーフ(belief)がかかっていると思います。相談者様は「働かない人は怠けている」と思っている可能性が高いですね。一方で、奥さんが何があって働かないのか、家にとどまっているのかという、奥さん自身が持っているビリーフを確認していく必要があります。でないと、いつまでたっても2人の対話が進んでいきません。全然違う方向を見て、違う話をしているということになっていきます。
複合等価——同じ言葉でも意味が違う
「Aをしている人・Aな人はBである」というような考え方を「複合等価」と言います。「働かない」というのは、あなたにとってはAでも、奥様にとってはBである可能性があります。だからズレるわけです。その辺のビリーフの整理をした後で、2人がどのようにしていきたいのかということを相談するのが良いでしょう。
まとめ
妻の態度そのものを変えようとすると、どうしても衝突になってしまいます。大切なのは、その態度の奥にある「意図」や「ビリーフ」に目を向けること。家計の数字よりも先に、まず2人の対話を深めることが、遠回りに見えて一番の近道かもしれません。
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