
カフネ Kindle版
阿部暁子 (著)
目次
目次
『カフネ』を読んで感じたこと
『カフネ』を読みながら、「笑顔で人のニーズだけを満たす人が、どれほど苦しいか」ということに気づかされました。味覚障害という描写が心の痛みの象徴として出てくるのは印象的で、優しさが自己犠牲に変わる瞬間を静かに描いています。
不妊治療に関する描写も、単なる医療や制度の話ではなく、「理解されない痛み」を丁寧に描いている点に心を打たれました。私自身、経験のない領域でも「こういう孤独があるのか」と思わず胸が詰まりました。
苦しみの連鎖を断ち切る強さ
父から受けた痛みを、「自分はそうならない」と決めても、心の奥ではその影と戦い続ける。その葛藤に、人の強さと脆さの両方を見ました。
人はみな、何かしらの“連鎖”を抱えて生きています。けれど、それに気づき、見つめ、そして「自分のところで終わらせよう」とすること。その行為こそが、本当の強さなのかもしれません。
作品リンク
気になった方は、ぜひ手に取ってみてください。
※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます。リンクから商品を購入された場合、運営者に報酬が発生することがあります。
この記事を書いた人:にったん(NITTA WORKS)



			
			
コメント